ホームラン

高校野球の名門早稲田から入団した王選手は初ヒットをホームランで飾りましたが、打率はパッとしたものがあまりありませんでした。大きな声で言う人はいませんが、この頃王は銀座などでよく遊んでいてバッティング練習をあまりしませんでした。

荒川コーチから「ひでぇもんだ、遊びはうまくなったが、野球が下手になったな」といわれ、発奮します。それからはヒッチと呼ばれるクセを直すために取り組んだ、一本足打法の練習に明け暮れます。

最初はヒッチというクセを直すためだけに続けていた一本足打法は、試合では使うことがありませんでしたが、続く打撃不調から、なかばやけくそ気味に一本足打法で打ってみたところヒットが打て、ホームランも量産することができるようになったため、一層の練習に取り組むことになったのです。有名なのは日本刀を使った練習で、少しでも気を抜くと大怪我につながりますから集中力を養うことにもなりました。

その後は快調にホームランを量産、三冠王も2回獲り、現役を終えました。引退後はジャイアンツで監督を務めましたが成績はいまひとつ、ダイエー(現ソフトバンク)の監督において長く采配をふるい、第1回WBC(ワールドベースボールクラシック)の優勝監督として大活躍をしました。


完全試合 槇原投手

槇原投手は愛知県の大府高校から巨人に入団し、19年のプロ野球生活のすべてを巨人で過ごした選手で、先発の要として大活躍をしました。

入団1年目にいきなり新人王に輝き、日本シリーズのMVPに輝いたこともあります。

色々な記録がありますが、記録の中で忘れてはいけないは、何と言っても完全試合でしょう。プロ野球の長い歴史の中で、わずか14人しか達成していない難易度の高い記録で、槇原が15人目の完全試合達成選手となりました。インパクトのある記録であり、大きなニュースとして取りあげられました。

伝説として語り継がれる、1994年の10.8決戦の時にも登板しました。先発として登板して、途中から三本柱と呼ばれた2人の選手が継投することになり、見事優勝を果たすことになります。